スマートフォンの高温異常対策
1. 背景
炎天下でのNossa360利用時に、スマートフォンが温度上昇によって「高音異常」状態となり利用できなくなることを避けるべく、温度上昇を防ぐためのアタッチメントの効果を検証するもの。
2. 検証対象
吸熱素材を貼り付けるタイプを前提として、冷却ファンがついたタイプとついていないタイプを2種類ずつ、以下の4点を検証対象とした。
(1) 吸熱素材のみ①
- 2,079円(税込)※2024/8時点
(2) 吸熱素材のみ②
- 2,088円(税込)※2024/8時点
(3) 吸熱素材+冷却ファン①
- 3,980円(税込)※2024/8時点
(4) 吸熱素材+冷却ファン②
- 2,999円(税込)※2024/8時点
3. 検証方法
2024/8/12-16の5日間に、アタッチメントなし&アタッチメントあり(1種ずつ×4)で360度映像の配信を1時間連続で行い、10-15分ごとにスマートフォン(及び360度カメラ)の温度を記録して、その上昇度合いを比較した。
なお、検証に用いたスマートフォンの機種は、iPhoneSE第二世代。
4. 検証結果
計測結果の中央値のみを記す
<開始時>
(単位:℃) | アタッチメントなし | アタッチメント1(吸熱素材のみ①) | アタッチメント2(吸熱素材のみ②) | アタッチメント3(吸熱素材+ファン①) | アタッチメント4(吸熱素材+ファン②) |
気温 | 31.1 | 33.5 | 33.0 | 33.1 | 32.0 |
iPhone温度 | 26.9 | 31.5 | 34.2 | 32.5 | 32.4 |
Insta360温度 | 27.1 | 34.4 | 35.0 | 35.4 | 31.5 |
<1時間後>
(単位:℃) | アタッチメントなし | アタッチメント1(吸熱素材のみ①) | アタッチメント2(吸熱素材のみ②) | アタッチメント3(吸熱素材+ファン①) | アタッチメント4(吸熱素材+ファン②) |
気温 | 31.8 | 33.3 | 32.7 | 33.5 | 32.3 |
iPhone温度 | 47.0 | 40.8 | 43.1 | 38.9 | 36.7 |
Insta360温度 | 46.2 | 49.6 | 53.6 | 55.5 | 44.4 |
<上昇幅>気温とInsta360温度は参考値のため、上昇幅については割愛
(単位:℃) | アタッチメントなし | アタッチメント1(吸熱素材のみ①) | アタッチメント2(吸熱素材のみ②) | アタッチメント3(吸熱素材+ファン①) | アタッチメント4(吸熱素材+ファン②) |
iPhone温度 | 20.1 | 9.3 | 8.9 | 6.4 | 4.3 |
4. 結論
- アタッチメントなしでスマートフォン映像が50℃近くになると、高音異常と表示されることがあった(温度の絶対値については、簡易計測のため、参考値としてお考え下さい)
- アタッチメントをつけているケースでは、いずれも高音異常にはならなかった
- 吸熱素材だけでも一定の効果は見られるが、吸熱素材+冷却ファンの方が効果が高いと言える
- 吸熱素材+冷却ファンの中では、アタッチメント3(以下の左側)よりもアタッチメント4(以下の右側)の方が効果は高かったが、劇的な差ではなく、対象スマートフォンの横幅に合った形状の方を選ぶのが良いと考える